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【文章の基本を学ぶ3冊】初心者ライターにおすすめのライティング勉強本

文章の基本を学ぶ初心者ライターにおすすめの本

ライターにとって重要なスキルといえば、SEOの知識、専門性、提案力、などなどいろいろあります。
とはいえ、「ライター=文章を書く仕事」なので、それ以前にまず全員が身に付けておくべきなのが「最低限の基本的な文章力」でしょう。

これさえできていれば脱・初心者ライターも可能で、具体的にいえば文字単価3円以上の案件も全然請けられると思います。

ここでは、その「文章の基本」を身に付けるためにおすすめの本を3冊紹介します。(上の画像の3冊です)

SEOやセールスライティングなどの技術について学ぶものではなく、シンプルに文章の書き方を学ぶための本です。
初心者の方であれば、これらをしっかり読んで学ぶだけでも文章が大きく変わると思います。

*この記事、ちょっと前段の話が長くなりました。
おすすめ本だけサクッと知りたいという人は、下の目次の「初心者ライターにおすすめのライティング本3冊」から飛んでください。

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「プロのライター」でも、意外と文章の基本ができていない人は多い

「文章力」というとちょっと抽象的ですが、簡単にいうと「読みやすい文章を書く力」です。
別に難しい言葉を使う必要なんてなくて、リズムよくすらすら読めること。誤解を生まない分かりやすい文章を書くこと。これが大事で、特にネットの記事の場合は、より簡単に・気軽に読めることが重視されます。

「そんなことなら、自分は既にできている」と思う人もいるかもしれません。でも実は意外と、プロのライターでも基本ができていない人は多いです。

別にぼくも、偉そうに言えるほどの特別な文章力があるわけではないし、それはいまこのページを読んでいれば分かると思います。
ただ、もっとそれ以前のところで、最低限の基本ができていない人が多い

 

ぼくは以前、会社員時代にWEB編集の仕事もしていたので、たくさんのライターさんの原稿を見てきました。
その中で、初めて仕事をするライターさんの原稿を見て「え、マジで?」と驚くこともありました。悪い意味でです。中には、ひどすぎて赤入れする気すら起きないレベルの原稿も。そういう人でもプロのライターとしてやれているのが不思議でした。

プロなら最低限のことのように思えるけど、「この人の文章はすらすら読める。この人なら安心して頼める」と思えるライターさんを見つけるのはけっこう苦労するんです。

 

逆に言うと、最低限の文章力があるだけでも、継続して発注をもらえる可能性は高い

「最低限の文章力」だけで高い収益を得るのは簡単ではないし、やはり高単価の案件を受けるには実績や専門性なども必要になってくるでしょう。
ただ、その前の最低限の文章力だけでも十分スキルになるし、これは間違いなく身に付けておくべきです。

編集者が赤字を入れたくなる原稿にありがちなポイント

上で言ってきた「最低限の基本」とは具体的にどういうところなのか。
ぼくが編集者としてライターさんの記事をチェックするときに気になった、いわば”基本ができていないライターにありがちなポイント”をいくつか挙げてみます。

語尾が同じ・リズムが単調

個人的にいちばん気になるのがこれです。語尾のリズム。

特にありがちなのが、
~ます。~ます。~です。~ます。
同じリズムの語尾が続く文章

例えばクラウドソーシングでタスク募集などをすると、この感じの文章をあげてくる人がめちゃくちゃ多いです。

まあ意味は通るので、「間違い」とまでは言えない、最低限の原稿にはなっているのかもしれません。
ただ、読みづらい上に、同じ語尾が続けばどうしてもリズムが単調になり、たんぱくな印象になってしまいます。

例えば観光スポットの紹介記事などをこのリズムで書いてしまうと、淡々と紹介している雰囲気になり、全然楽しい感じがしないです。

 

「『ですます調』でお願いします」っていう依頼は、「すべての文を『~です。』『~ます。』にしてください」っていうことじゃありません。

流れにもよるけど、基本は、ですます→体言止め→ですます→体言止め。

最終的にはリズムが良ければ基本OKですが、まず語尾に変化をつける意識が必要。同じ語尾が何度も連続している時点で、違和感を持つべきです。
最初に書いた段階では気がつかなかったとしても、セルフチェックで潰しましょう。

文のねじれ

これも多いですね。ねじれっていうのは、主語と述語が噛み合っていないことです。

例えば↓の文章。
「私の仕事は、文章を書きます。」

違和感ありますよね。もちろん正しくは、
「私の仕事は、文章を書くことです。」
です。

上の場合は短い文なのですぐ分かると思いますが、一文が長くなるといつのまにかねじれてしまっていることって結構あります。

次はもう少し長い文の例↓

「ポイントは、どうやったらお客様に喜んでいただけるのかという視点に立って物事を考えることが重要です。」

これもおかしいですよね。正しくは、
「ポイントは、どうやったらお客様に喜んでいただけるのかという視点に立って物事を考えることです。」

または、ちょっと言葉は変わるけど
「どうやったらお客様に喜んでいただけるのかという視点に立って物事を考えることが重要です。」
とか
「重要なのは、どうやったらお客さまに喜んでいただけるのかという視点に立って物事を考えることです。」
とか。

 

このねじれを防ぐには、間の文章を抜いて、主語と述語だけにして考えると分かりやすいです。
たとえば上の正しくない文の場合、

「ポイントは、どうやったらお客様に喜んでいただけるのかという視点に立って物事を考えることが重要です。」

「ポイントは、~ 重要です。」

となるので、つながりがおかしいことが分かります。

逆に正しい方の例だと、

「ポイントは、どうやったらお客様に喜んでいただけるのかという視点に立って物事を考えることです。」

ポイントは、~ 考えることです。

なので、つながりが合ってますね。

ねじれの文を生まないためには、一文でいろいろ言おうとせずなるべく短く切る。っていうのが大事だと思います。
小説とかだと一文が長いのも文体としてあったりするけど、ライターなら読みやすさの点から言っても、一文は短めに切るのがおすすめですね。

言葉の重複

重複、つまり同じ言葉を繰り返し使わないということですね。

これは、「頭痛が痛い」的な二重表現的なものではなく、単純に同じ言葉を近いところで使わないようにするということです。

たとえば、下の文↓

「今日見た映画は、とても感動的な映画でした。」

これだと一文の中に「映画」が2回使われています。
ちょっと極端にしてるのでアホっぽい文章に思えるかもしれないけど、こういう文けっこう見ます。

この場合は、

「今日見た映画は、とても感動的でした。」

としたほうがスッキリしますね。

名詞だけではなく、文頭や語尾の表現、擬音など、どんな言葉であっても、近い距離で繰り返し使われていると気になってしまいます。(表現としてあえて繰り返すという場合もありますが)

重複がある場合は、そもそも省けないか?ひとつにまとめられないか?または別の言葉に言い換えられないか?を考えます。

これはぼくいまだにやってしまうことがあるので、見直しのときに潰せるようにチェックしています。

 

以上、大きくは上の3点です。細かく挙げだすともっといろいろあるし、気になるところは原稿の種類とかによっても変わるんですが。

と、前段が長くなってしまったけど、以下からはここで挙げたような内容も学べる、おすすめのライティング本を紹介していきます。

 

初心者ライターにおすすめのライティング本3冊

1)「20歳の自分に受けさせたい文章講義」

「ライター向けの本を1冊だけ選べ」と言われたら、ぼくはこの本を選びます。この本に関しては、初心者に限らず全員におすすめです。

これは、ベストセラー「嫌われる勇気」などのライターである古賀史健さんによる、「書く技術」に関する新書。
テーマは、大きく「リズム」「構成」「読者」「編集」の4つで、どの章にもめちゃくちゃ大事なことばかり書かれています。

以下、本の目次からいくつか抜き出してみますが、これらは個人的な経験からいっても、ものすごく重要なテーマです。

  • リズムのカギは接続詞にある
  • 文章の「視覚的リズム」とは?
  • すべての文章には”主張”が必要だ
  • たったひとりの”あの人”に向けて書く
  • 自分の文章に自分でツッコミを入れる
  • 図に書き起こすことができるか?映像は思い浮かぶか?

参照)Amazon

正直ここまでさらけ出してしまっていいのかっていうぐらい、ライターとしての全力を出し切った感が伝わってくる本。「20歳の自分に受けさせたい」というタイトルに嘘はないと思う。

たとえば、上でぼくも触れていた「文章のリズム」についても、なぜリズムが悪くなるのか、じゃあ具体的にどうするべきか、というノウハウまで紹介されています。

発行は2012年なのでわりと前の本だけど、2018年現在SEOに大切だといわれているポイントにも通ずる内容が多く含まれている。
ライターとしてだけでなく、ブログやアフィリエイトサイトの記事を書くときにもかなり生かせる超良書です。
これで840円っていうのはコスパ良すぎ。

 

2)「新しい文章力の教室」

上の「20歳の自分に受けさせたい文章講義」に比べると、より実践的なテクニックが紹介されている本。
これは「音楽ナタリー」や「コミックナタリー」などのWEBメディアを運営するナタリーという会社で、社員向けのライター研修で伝えられるノウハウだそうです。

 

たとえば、一文の中に修飾語が複数入ることってありますよね。

例)「保存状態がいい80年前の貴重な直筆原稿が発見された」 ※本から引用

みたいに。

この場合、「保存状態がいい」「80年前の」「貴重な」をどの順番で並べるのが良いのかってちょっと迷いませんか?本では、これをどういう基準で考えれば良いのかについて解説されています。

こういったテクニックがたくさん学べるほか、ナタリーで配信するニュース記事がどんな流れで作られているのかなども紹介されているので、かなり実用的な本といえます。

特にWEBメディア・ニュースメディアを運営する上で大事にしている考え方なども書かれているので、メディアから仕事を依頼される機会も多いであろうWEBライターはぜひ読んでおくべき本です。

 

3)「文章力の基本」

「新しい文章力の教室」よりもさらに実用的に、文章テクニックだけを厳選してまとめられた本。
なぜそうするのか、なぜ重要なのかといった解説はわりと少なめですが、77のテクニックがそれぞれシンプルに紹介されています。
どれも「原文」と「改善した文」に分けて書かれているので、違いが分かりやすい。

上でも触れていた「ねじれ」(文の前半と後半がかみ合っていない)もこの本に含まれているし、「自動詞と他動詞の使い分け」、「同じ言葉の繰り返し」など、つい間違いやすいポイントについて幅広く紹介されています。

「手っ取り早く文章の基本を身に付けたい」「自分の文章の悪いクセを直したい」という場合にかなりおすすめです。ある程度ライティングの技術が身に付いてきたと思っても、ふと読み返すたび、また新しい発見もある本です。

 

以上の3冊、まとめると下のような感じです。

  1. 20歳の自分に受けさせたい文章講義」…書くことを仕事にする人にとって普遍的な重要ポイントが書かれている。手元に置いて定期的に読み返したい本。
  2. 新しい文章力の教室」…文章の基本や大手メディアの品質基準を学べるテクニック本。
  3. 文章力の基本」…書いている途中で迷ったときにも使える実用的テクニック集。

どれもおすすめで全部読んでみてほしいですが、編集者目線で言えば
まず最低限ライターに身に付けていてほしいのは③の内容、
メディアの運営にも関わるライターなら②の内容も、
そして欲を言えば①の内容まで意識して書いてほしい、
という感じでしょうか。

なのでたぶん、ライター初心者の方なら③→②→①の順番で読むのが良いかと思います。

そして一度読んだだけで終わらずに、ある程度経験を積んだ時にもういちど読むと、また新しい気付きや忘れてしまっていたポイントが出てくると思います。

まとめ

文章って、基本的には誰でも書けるけど、スラスラ読めるように書くのって実は意外と難しいです。
ぼくも、いまだに自分の書いた文章を読み返して「何かこのあたり詰まって読みづらいなあ」って残念に思うことがあります。

本当に読みやすい、上手い文章を書くには、少なからずセンスも関係していると思います。でも、基本を学んでひたすら実践、そして自分の文章を厳しい目で見直す。っていうのを繰り返すことで、ある一定のレベルまでは誰でも到達可能です。

ここで紹介した本は、1回読んだら終わりではなく、自分の文章を見直したいときに改めて読み返すなど、辞書のように”繰り返し使える本”です。書く仕事をしている人、特にライティングを始めて間もない人はぜひ読んでみてください。

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